自力で頑張る上半期!

ミルポワでは、2月から7月までの上半期を、レパートリー作り期間としている。
この間、よっぽどのことがない限り、選曲の相談をすることはあっても、笠置先生にお会いすることはない。
毎回、自分達で歌詞の解釈から曲想作りまで、できる限り仕上げるつもりで練習する。普段、自分達でできることはやっておく。
人間、幾つになっても自主性は大切なのですよ、うん。

ミルポワでのパート分けは暫定的だ。
基本的に全員がソプラノということもあり、曲によって全員が上から下まで移動することもある。
「前回メゾやったから、今度はソプラノやりたいわー」と言う希望が通ることもあれば、立ち位置や声の相性、パートバランスを見て、
却下(通称「ハウス!」)されることもある。 注意:あくまで親しみを込めて!
ソプラノとメゾは互いに行ったり来たりしがちだが、アルトメンバーは自他共に固定認識度が高く、「ソプラノに行きたいなー」と言っても、
「ハウス!」と言われる率が異常に高い。
でも、いつ誰がどこに飛ばされるか分からないので、全員が全パートをさらっておくことは必須。
それに全パートの動きを理解する事は、とっても勉強になると思いません?耳も鍛えられますしね!


発表シーズンの下半期!

下半期は、市民音楽祭、ヴォーカルアンサンブルフェスタを迎える演奏発表シーズンである。
いよいよ「こんなんできました」と笠置先生に見て頂いて、諸々軌道修正しながら、本格的に仕上げに入る。
どんなに作り込んで行っても、先生の解釈と曲作りには目からウロコが落ちる時がある、怒涛の下半期到来!
まず、曲集から抜粋する時は、先生は曲集全体を通して見た歌詞解釈をすることが多い。これには本当に目からウロコった。
またある時は、信長さん作曲のある歌詞について、メンバー内の歌論で「この鉄砲は水鉄砲か指鉄砲」と結論づけたところ、
「ここはリア充爆発しろ!的にヤサぐれて、ライフルで撃つ!」
野に咲く可憐なタンポポを、まさかゴルゴが撃つとは思わず、騒然となったこともある。解釈がとっても独創的だ。
因みに「りあ…なに?」と、若者用語に戸惑いを隠せなかった世代であることは内緒!
多くのメンバーにとって、先生は可愛くて頼もしい息子のよーな存在なのだ。(2012年30歳になられた模様)


いつでもハイテンションの先生!

先生は歌詞の解釈のみならず、音の持つ志向性(個性?性格?)にも独特のこだわりを見せる。
「ドは大地をどこまでも広がって、レは木が伸びるように高く、ミは甘く切なく」などなど。
「ミ♭はもっと甘く切なく」と言ったかと思えば、「この♭は切ないんだけど甘くない♭で」などと言い、パニックを引き起こすことも。
それでより細やかな風景描写や心理描写の表現に繋がるのだから、ほんとに面白い。ますます練習が楽しくなる。

「頭から吸って足の裏から出す〜」「足の裏から吸って頭のてっぺんから出す〜。今どこから出ました?」
「頭から吸って…お腹からカメハメ波?」「ですよね!頭から出して下さい。はい、アンコール!」
このように、呼吸法もうっかり忘れてやらかすと、すぐに指摘が入る。油断は禁物だ。
他にも、108煩悩払い体操、3声声明もどき、移動ド読みの真髄、人体トリビアなど、独特の発声指導は一見の価値あり。
最近、日本酒唱法とか、サザエクレッシェンドとか、ジュテーム唱法、ドラッグに例えると等、また新しい言葉を使い始めたが、
分かり易く、楽しく伝えるために色々考えてくるなあと、ほんと感心する。

そして笠置先生は非常にテンションが高いお兄ちゃんであり、「ブラボー!素晴らしい!」を連発して、わたし達を褒め殺しにする。
たまに「うるさいなー」と思うこともあったり、なかったりだったが、最近は連呼しなくなったので、おばちゃんの扱いに慣れてきたか?
それにしても演奏に関して否定的な言葉を未だに聞いたことがなく、褒めて伸ばすことを信条としているのか、徹底している。
人によっては「だめ」「違う」と言われると萎縮しがちだが、笠置先生の指導では、そーゆーことはまず有り得ない。
先生曰く、「怒って良くなるなら怒りますけど、まず良くなることはないですから。僕、どこの合唱団さんでも怒りません」
若いのに良く出来たお人だ。
本当に毎回とっても楽しく練習させて下さるし、その意気に応えようとこちらも頑張ってしまう。
そして指導して頂くたびに、必ずなにかしらの発見、収穫があるのは、さすがだ。


初心者でも大丈夫!

ミルポワでは時間をかけて、じっくりと曲に取り組むことにしている。
色々と不都合が起こりやすい妙齢の乙女集団なので、どうしても長期計画が必要になるのだ。
「上半期は自力で頑張る!」と聞くと腰が引けてしまうかもしれないが、練習は和気あいあいとしており、笑顔が絶えない。
どうかすると不真面目に見えなくもない時もあるが、キリキリやってもできない時はできない。
それならば笑顔で頑張った方が健全と言うもの。無駄に笑っているわけじゃないのだよ?笑顔にはリラックス効果があるのだ。
笑う→声帯回りの筋肉が解れる→いい声が出る→嬉しくなる→晩のおかずが一品増える→家庭円満。
なにごとも結果オーライだ。

キリキリビシバシやるには、学生の部活並みの体力と練習回数が必要だ。
でも、ミルポワ世代にそれは無理。
家庭の事情とか仕事の都合とか他合唱団さんの事情とか体の事情とか人には言えない事情とか…皆勤賞を狙うのは難しい。
だからミルポワには月2回しか練習日がない。それ以上回数を増やしても、全員揃って集まれないからだ。
妙齢の乙女で体力もないわたし達は、寄り道、道草しながら、楽しみを拾い集めて、時間的余裕をもって、真剣に遊ぶ。
「練習でできなかったところは本番でもできない」のは、経験上よーく分かっているので、できるまで時間をかける。
それこそ何度でも何ヶ月でも、「できた!」と納得できるまで繰り返し練習する。ほんと良くやると思う。
その一方で「今日は全員何やっても、どうしてもピッチが上がらないわ」と言う日もあるわけで、そんな時はサッサと諦めて、
次回練習に期待を賭ける。各自お家で発声を試行錯誤するも良し、何も考えずにひたすらリラックスするも良し。

なので、コーラス経験があまりない初心者でも、時間をかければなんとかなる!
要はヤル気があるかどうかだけ。音楽が好きで、情熱たっぷりならば、きっと大丈夫!
なんせ周りはお手本になる声ばっかりだ。メンバーの半数は指導者と声楽家なので、希望があればボイトレもできる。
個人レッスンも交渉次第。
変な癖がついてきたなーと思った時には、お願いすればすぐに矯正してもらえるので、とってもお得。
因みに5人でアルトパートのボイトレをした時に掛かった費用は、1,700円/人(2時間)でした。


合言葉は真面目に楽しく遊ぼう!

目指すは、音の魔術師だ。伸びやかで柔らかく、繊細かつドラマチック!
温度や匂い色を感じ、心象風景が目に浮かぶ演奏をしたいですねえ。
たかが趣味なのに、そこまでやる?いえいえ、たかが趣味だからこそですよ。
その域に到達できるかどうかは、技術的&時間的&年齢的問題が立ちはだかり難しくとも、目指すことに意義があるのです。
知ってました?人間の体の中で声の老化は一番最後なんですってよ。鍛え方によっては、声だけは若々しいまま!
貴女もわたし達と一緒に、変幻自在な大人の女声アンサンブルを目指してみませんか?

入会は春がお勧めです。じっくり曲と向き合ってから、秋のステージに乗れますよ♪
それから色々濃くて個性的な集団と思われますので、一ヶ月体験で様子を見極めてからの入会が吉かも(^^;



文責者による、かなり独断と偏見に満ちた「もっとよく分かるかもしれないミルポワ?」になっていると思われます。
(だから「?」にしてあるのデスヨ)
真相のほどは、是非、貴女のその目でご確認下さい。